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"Ce qui sera, sera"

 sims3と4をまったりマイペースに遊んでます☆*゜

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University Life - Intermedia02-

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「ったく、アリス一体どんだけ食うつもりだよ…」

 
 今日も朝からアリスは絶好調だった。
 俺が起きてるかなんて構いもせず、早朝から携帯を鳴らしたかと思えば突然現れ、昼になったら今度、腹が減ったと言い出した。
 自由奔放極まりない。
 しかし、何故か憎めないのが自分でも疑問だった。

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 (・・・気がついてないだけで惚れてんのか??)

 次の瞬間、自分の中で横に首を振る。いや、マジありえねーわ。



 さて、アリスのお使いで買い忘れは無いかとメールを確認しようとした時だった。

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 「あ、ウィル!」

 聞き覚えがある声に名前を呼ばれて振り向く。
 
 「久しぶりだね」

 サラだった。
 はにかむように笑いながら、こっちに向ってくる。

 「サラ、久しぶり。今何してんの?? あ、アリスから連絡行ったか?? って、サラも買い物??」

 思わず矢継ぎ早に言ってしまって内心焦ってしまう。
 …ん?? 焦る?? 
 何焦ってんだ俺??

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 「ええと、おじいちゃんの代理で現場の下見と打ち合わせだったんだけど、
  終わったからお昼にしようと思って買い物に来た所。
  アリスから電話きたよ。思ってたより大きい倉庫だったって喜んでた」

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 前回会った時よりも、大分打ち解けた様子のサラがなんだか新鮮だった。
 人見知りの慣れない感じも良かったけど、やっぱり親しみを持って話て貰えるのは格別に違うもんだ。

 「良かった。アリス忘れっぽいからさ。心配してたんだ」
 
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 「そういえば、まだ夏休みだったの??」
 「ああ。と言っても、明後日まで。」
 「そっか。残りのお休み、貴重だね」
 「まぁなー。工事も粗方・・・あ、」

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 「サラ、これからヒマ?? だったらウチ来いよ」

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 「うん?? ええと~・・・」

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 「あーいや、ゴメン。そういう意味じゃなくて~~」

 突然曇ったサラの表情に、何焦ってるんだ俺、と舌打ちしたくなった。
 俺の噂に関しては、アリスからあることない事吹き込まれてるだろうから、言葉を選ぼうって決めていたというのに。

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 「アリスが今来てるんだ。
 例の倉庫リフォームして壁を白く染め直したら、自分が絵描くって朝からさ」

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 「え、もう中入れるの??」

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 「入れるもなにも、中でアリスが暴れてて困ってたところだって。
 家中、スプレーの匂いですごいのなんの。
 どんな大作描こうとしてんのかって話」

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 「ふふふ、アリスらしいね」

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 「今なら、昼飯付きだけど、どうする?? 来てみる??」

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 「うーーー」

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 「行く!」






 
 

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 「ウィル・・・」
 「んー?」
 「…なんだか、凄い車だね。これ、ウィルの車??」
 「あー、まぁそうだけど、でも、親父のお下がりだから」
 「え、でも新しそうだよ!?」
 「すぐ替えたがるんだよね、ウチの親父さん」
 
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 「・・・もしかして、ウィルってすごいお金持ち…?」
 「いや、俺は金ないよ。学生だし。実家はまー病院だからなー。
  そこそこ?」
 「病院……」

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 「…ウィルはお医者さんになるの??」
 「あー、一応医学専攻してるし、順調にいけば将来はそうなるだろうなー」
 「お医者さんになるのが、夢??」
 「夢??」


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 「将来の夢、なんじゃないの??」
 「えー、だって夢だろ?? いろいろあったなー。バスケの選手とか宇宙飛行士とか、な」
 「?? 全然違うね」
 「だって、夢だろ?? そういうもんじゃね?? サラは??」


 そう尋ねると、サラは黙ってしまった。
 何か考えている風な様子が伝わってきた為黙って待っていると、暫くして、ぽつん、と彼女は言葉を零した。


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 「・・・最近、おじいちゃんに聞かれてから考えてるの。私の夢ってなんだろうなって」

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 「学生の頃は?? よくあっただろ、将来の夢を書きなさい、的ななんか授業」
 「・・・私、あんまり学校行ってないから・・・」

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 「あんまり??」
 「うん。一つの場所に落ち着いて住むって事が無かったから、それでも中学校まではたまに行ってたけど、
  高校は行ってない」
 「ふーん…。ずっと、おじいちゃんの仕事手伝って過ごしてきた?」
 「そうなるかな。でも、本当に手伝えるようになったのは、最近の事だけど」

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 サラの祖父が、まぁ有名(俺は知らなかった)なカメラマンだという事は、アリスから聞いていた。
 作品展が美術館であって、そこでサラと知り合ったとかなんとか。
 

 「じゃぁ、アレだな。サラが見つけるのは夢じゃなくて、目標だ」
 「目標??」
 「そ。夢は描くもの。目標は叶えるもの」
 「??」

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 「アリスがそう独り言いいながら絵描いてんだよ」
 「将来の夢って叶えるものじゃないの??」
 「まーそうなんだろうけどさ。
  夢なんて漠然としたもの、考えても出てくるもんじゃないって。
  だったら、叶えられそうな小さな目標をちまちま立ててクリアしてくと、
  自然と自分のやりたい事が見えてくるって話。
  叶えられそうな、って所が重要だからな。一応前向きだし、何にもしないよりはマシだろ??」

 「・・・もしかして、体験談??」
 「ハハ、バレた?? まー俺も、バスケの選手を諦めて、医者になろうと決めるまでには、それなりの葛藤があったわけですよ」

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 「どうして医者になろうって決めたの?」
 「ん~~、一言で言うと、嫌じゃなかったから、だな」
 「嫌じゃない??」

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 「なんて言うかなー、俺、メンドクサイの苦手なんだ。基礎練習とかなんかチームの決まりとかなんとか。
  ただ遊ぶだけならバスケは楽しいんだけどさ、プロ目指そうとかってなってくると色々メンドイな、って思ってさ。
  でも、医学の勉強は別に不思議と苦じゃなかった。
  それも、小さい頃から英才教育ってヤツ??
  だから続けてたら、結局それが一番自分に馴染んできたというかなんというか。」

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 「医者になりたい人って、不治の病気を治したいから!とかって言うと思ってた」
 「それは、人それぞれだろー。でも俺としては、それは医者になってからの目標だな」
 「う~ん、……やっぱり、なんだか難しい」
 
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 「要は、居心地良いトコロを探せってことだと思うよ、俺は。
  無理してまで自分が居心地悪い所にいるメリットなんてなんも無いさ。
  だから、色々やってみて、どれが一番自分が居心地いいのか確かめるのも手だと思わん??
  サラは今どうよ?? 居心地良い??」
 
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 「居心地、、良いんだと思う。特に不満もないし。仕事も楽しいし。
  でも、おじいちゃんが居なくなったら、どうしよう、っては思う。
  その前に何かやりたい事見つけなきゃって」

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 「そんな焦ることもないっしょ。
  見つかる時は見つかるもんだし、見つからない時は何時までたっても見つからないし」
 「あははは、ウィルって編集長と同じ事言うんだね」
 「編集長??」
 「おじいちゃんの友達なの。『仕事なんて、あるときはあるし、無い時はないんですよ。無い時は焦らず、精進して待ちなさい』って昨日言われたの」
 「・・・ちなみに、編集長何歳??」
 「ええと、50代だったと思うけど・・・」

 きょとん、と返してきたサラに、がっくりと項垂れる。
 俺って、意外と年寄り臭い考え方なのか…。。。。

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 「よーーーーし、見えた!あの建物が、俺の自宅兼、リフォーム中にシェアハウス!」
 「ええ、もう出来てる・・・?」
 「半分は俺が高校の時から住んでるしなー。でも今足場組んでる所は、まだ改装中」

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 「あ、丁度アリス外居るじゃん」





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 「サラ~~!なになに?? 遊びに来たの??」

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 「俺の部屋をみた・・」
 「アリスがね、来てるって聞いたから・・・」
 「うっそ嬉しい! カイルはバイトだし、ウィルだけでつまんなかったんだよねー!」

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 「あ、でも一つだけ良いことあった。朝ご飯ご馳走になった」
 「お前はこれから昼飯も食うつもりだろーが」
 
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 「こうね、卵がふわっとね、ベーコンもジューシーでね・・・」
 「へぇぇ、ウィルって料理上手なの??」
 「意外にも、すっごく上手いのよー。なんとかソース?あれ美味しかった~」

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 「はいはい。もう分かったからそろそろ中に入ろーぜ」







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 「これ・・・」

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 「もしかして、アリスが描いたの??」
 「もっちろん!まだまだ描くよ~!」

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 「こんなに広いキャンバスに自由に描けるなんて、なかなか無いもんねー!」

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 「絵描いてる時が、一番楽しい!わくわくする!!」

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 「わくわくする、か・・・」

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 「わぁ…」

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(靄が出てる・・・。朝焼けだと、たぶん、凄く綺麗に見えそう…)

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 「どう?気に入りそう??」

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 「景観、すごく良いね。都会とは思えない」
 「おう、この辺り、穴場だからなー」

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 「住み心地は良いと思うよ。近くに店ないけど、その分静かだし」
 「あああ、なんか気に食わないーー」
 「アリスがいたら、静寂とは無縁だけどな」

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 「・・・うん、頑張ろう」

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 「頑張る?? なんか無理してる??」

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 「ううん。違うの。目標、ちょっとだけだけど、見えてきたな、って思って」

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 「なになに?? いいね、私もやりたいこといっぱい!
  今は、この広いキャンパス中に、自分の作品を残したい!」

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 (アリスの暴走をどうやって止めるかが俺の課題だな…。まぁ、、、カイルも居るし大丈夫だろ)

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 「よし、大学無事に全員卒業して、皆でここで生活しような」




 こうして、俺達は大学を卒業してから、同じ寮だった同窓生も加わって6人でこの家で生活を共にするようになる。
 それは、今にして思えば、ほんの少しの時間しか共有は出来なかったのだけれど。
 でも、あの時はそれがずっと続くような錯覚を覚えるほど、離れがたい生活だった。

 



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